
どうも寺田です!
今回は、Amazon広告を運用している方からいただいた「トータルACOSがなかなか下がらず、ACOSと近い数字になっているのはなぜですか?」というご質問に回答します。
たとえば、トータルACOSが25%、ACOSが30%という状態です。この数字だけを見ると、広告経由では売れているものの、オーガニック、つまり広告を経由しない自然流入からの売上がかなり少ない可能性があります。
「ACOSを下げれば解決するのでは?」と思うかもしれませんが、単純に入札単価を下げるだけでは、かえって販売数が落ちてしまうこともあります。大切なのは、数字の意味を理解したうえで、商品ページや競合状況まで含めて原因を分析することです。
ACOSとトータルACOSは何が違うのか?
まず、ACOSは広告経由の売上に対して、広告費がどれくらいの割合を占めているかを表す数字です。
たとえば、広告経由で100万円を売り上げ、そのために広告費を20万円使った場合、ACOSは20%になります。
一方、トータルACOSは広告経由の売上だけでなく、オーガニックの売上も含めた「商品の総売上」に対する広告費の割合です。
先ほどの例で、広告経由の売上が100万円、オーガニックの売上も100万円なら、総売上は200万円です。広告費は20万円なので、トータルACOSは10%になります。
つまり、広告をきっかけに商品が売れ、検索順位が上がり、オーガニックでも売れるようになるほど、ACOSに対してトータルACOSは低くなっていきます。
僕は、トータルACOSは基本的に10%前後、高くても15%以内をひとつの目安にしています。ただし、これは商品の原価率などによって変わるため、すべての商品に同じ基準を当てはめるものではありません。
トータルACOSとACOSが近いのはなぜか?
トータルACOSが25%、ACOSが30%のように、2つの数字が近い場合、売上の大半が広告経由になっていると考えられます。オーガニックの売上が少ないため、総売上を分母にしても広告費の割合があまり下がらないわけです。
ただし、商品をリリースしたばかりなら、この状態は珍しくありません。最初は検索順位も十分に上がっておらず、広告で露出と販売数を作る必要があるからです。
注意したいのは、発売から数か月経っているのに同じ状態が続いているケースです。この場合は、広告で売れていても商品のSEOが上がっておらず、オーガニック販売につながっていない可能性があります。
トータルACOSが下がらない3つの要因とは?
考えられる1つ目の要因は、競合が強く、検索順位が上がりにくいことです。
競合商品の販売数が多い市場では、自分の商品が広告である程度売れても、主要キーワードの検索順位がなかなか上がらないことがあります。競合より販売数がまだ少なく、上位が詰まっている状態です。
2つ目は、商品ページの訴求力が弱く、転換率が低いことです。
レビュー評価、商品の差別化、画像や説明、価格などで競合に負けていると、お客様が商品ページを訪れても購入に至りません。広告のクリックは集まっているのに成約が少なければ、広告費の割合は当然高くなります。
3つ目は、クリック単価が高いことです。
1クリックあたりの費用が高い状態で、十分な割合の購入につながらなければACOSは上がります。ただし、クリック単価だけを下げればよいわけではありません。商品がまだ育っていない段階で入札を弱めると、露出と販売数が減り、SEOがさらに上がりにくくなる可能性があるからです。
なぜ入札単価を下げるだけでは危険なのか?
ACOSを改善するだけなら、入札単価を下げる方法はあります。しかし、現在の売上が広告に大きく依存している場合、広告を弱めることで販売数そのものが減る可能性があります。
検索順位が十分に上がっていない状態で販売数が落ちれば、オーガニックで売れる土台も作れません。数字の見た目は一時的に改善しても、商品全体としては売れにくくなることがあるのです。
広告経由のACOSが30%という数字自体は、必ずしも異常に高いとは限りません。見るべきなのはACOSだけではなく、オーガニックを含めた総売上、利益率、転換率、検索順位を合わせた商品の状態です。
改善するなら、どの数字から確認すればよいか?
まず確認したいのが、商品ページの転換率(コンバージョン率)です。商品ページを訪れた100人のうち、何人が実際に購入しているのかを見ます。
転換率が低いなら、入札単価を調整する前に、競合商品と比較して負けている部分がないかを確認しましょう。画像、商品説明、差別化ポイント、レビュー評価、価格など、購入を迷わせている原因がないかを見直します。
次に、主要キーワードで自分の商品がどの位置にいるのかを把握します。検索順位がまだ低いのであれば、しばらく広告予算を増やして販売数を底上げする判断もあります。ただし、その間は赤字になる可能性もあるため、利益率や許容できる広告費を踏まえて判断が必要です。
競合が強すぎる場合は、少し違うキーワードにずらし、勝てる場所を探しながら強化する方法も考えられます。
確認する順番をまとめると、次の通りです。
✅ 商品をリリースしてからどれくらい経っているか
✅ 商品ページの転換率は何%か
✅ レビュー・差別化・画像・価格で競合に負けていないか
✅ 主要キーワードの検索順位はどの位置か
✅ クリック単価と広告予算は適切か
まとめ|ACOSだけでなく、商品全体の状態を見よう
トータルACOSとACOSが近い場合は、オーガニックの売上が少なく、広告経由の売上に依存している可能性があります。
発売直後ならよくある状態ですが、数か月経っても改善しないのであれば、競合の強さ、商品ページの転換率、クリック単価という3つの視点から原因を確認してみてください。
そして、ACOSを下げたいからといって、すぐに入札単価を下げるのは注意が必要です。広告を弱めることで販売数が減り、検索順位が上がらず、さらにオーガニックで売れなくなることもあります。
大切なのは、広告の数字だけを切り取らず、商品ページ、転換率、競合、検索順位をセットで見ることです。現状を一つずつ分析して、どこを改善すべきか判断していきましょう!

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