今回のテーマは、AmazonOEMにおいて売り上げを加速させていくための資金調達ということで、一番初めにお勧めする日本政策金融公庫から融資を受ける際の準備すること、やってはいけないことについてお伝えしていきます。
動画での解説講義
資金調達のメリット
物販はすべて自己資金のみで大きくしていこうとすると、とても時間がかかります。
もちろん最初の1商品は経験や実績のために自己資金で販売していく必要がありますが、そこから売上を伸ばすためには資金調達をすることで時間の短縮(レバレッジを効かせること)ができます。
資金調達の注意点
銀行は晴れの日に傘を貸し 雨の日に傘を取り上げる
銀行は経営が悪化した状態で融資を受けようと思っても受けられない場合が多いです。
そのため、資金に余裕がある状態のうちに資金を借りて滞りなく返済していくことで、実績と信用を積み重ねていくことが大切になっていきます。
必要な資金量
必要な資金量の目安ですが、最低月商の1か月分、2ヶ月分あると安心、3か月分あればベストという形になります。
例えば、売上30万円を目標とした際に、平均利益率を3割なので、100万円程度の資金が必要になってくるということです。
しかし最初から、100万円を調達しなければならないということではなく、徐々に目標に向けて売り上げを伸ばしていくというイメージで、その際に資金調達は重要な手段となっています。
日本政策金融公庫とは
日本政策金融公庫とは、政府が100%出資する政府系金融機関で、次の3つの事業に分かれています。
- 国民生活:小規模事業者向けの融資教育ローン
- 中小企業:中小企業向けの融資(融資額が4800万以上もしくは年商5億円以上)
- 農林水産:農林水産事業者向けの融資
そして、物販を行う皆様がお世話になるのは、国民生活金融公庫です。(創業融資・一般融資・マル経融資)
日本政策金融公庫のメリット
日本政策金融公庫のメリットは次の3つが挙げられます。
- 銀行と比較して借りやすい
- 低金利(公庫の金利:年率1~2%後半くらい)
- 約1ヶ月~1ヶ月半くらいで借りられるケースが多い
融資までの流れ
- 書類提出
- 審査面談(所行計画などについてヒアリングされ、融資可能か判断)
- 契約手続き
- 送金
以上の申し込みから口座に資金が送金されるまでの期間は約1ヶ月~1ヶ月半になります。
ただし、過去に融資を受けており遅延なく返済がされている実績があれば電話面談で終わり、追加融資が受けやすいことがあります。
融資に落ちやすい人のNGポイント5選
- 自己資金がない
- 経験がない
- 信用情報に傷がついている
- 反社会的勢力
- 逮捕歴がある
主に落ちやすい人の特徴は以上の5つが挙げられ、その中でも1~3について説明したいと思います。
1.自己資金 2.経験
1と2に関しては、双方のバランスで判断されることが多いです。
- 自己資金があり、経験が浅い⇒融資を受けられる可能性は高い
- 自己資金が少ないが、経験がある(6~7年以上)⇒場合によっては融資を受けられる
- 自己資金も経験もない⇒落とされる可能性が極めて高い
よって、自己資金と経験が両方必要で、最低でも自己資金のみで1年以上の実績を積んだ上で融資を受けていくことが大切です。
3.信用情報
信用情報に関してはCIC(割賦販売法・賃金業法指定信用情報機関)で自分の情報が調べることができます。
自分の信用情報を調べる方法
- CICの公式HPにアクセスします。
- [自分の信用情報を確認したい]をクリックします。
- 情報開示の方法から希望する方法を選択します。(インターネット・郵送・窓口)※インターネットだとすぐに開示可能
- インターネット開示の場合、①利用環境・クレジットカードの確認 ②受付番号の取得 ③お客様情報の入力 ④開示情報の表示 のステップで登録していきます。
信用情報の項目
- $:請求通りの支払日に支払いがあった
- A:全く支払いがない
- P:請求額の一部しか支払いがない
- – :請求そのものがない
信用情報には以上の記号があります。A,Pは融資に影響があります。直近6ヶ月で複数回ついている場合は、融資を受けられない可能性非常に高くなってきますので、この場合はこの項目を消すために時間を要すことになります。
自己破産経験がある人はケースバイケース
- 5年以上経過していない
- 自信が原因で複数の借金を踏み倒している
- 保証人になっていた案件
以上の場合は融資が受けられない可能性が高いです。自己破産から5年以上経てば融資を受けられる可能性もあります。
融資に受かりやすい人のGoodポイント3選
1. 実績を作っている
まずは、自己資金で売上を上げて黒字で確定申告、もしくは決算をしておくのがベストです。実績を作っておくと、これから売上を伸ばしていくために資金が必要という説明がしやすくなります。
2. 税理士さん等の紹介で融資を受ける
窓口で直接申し込みをすることは落とされる可能性が高く、私はお勧めしていません。そのため、税理士さん等の紹介で融資を受けるようにすると、足元を見られずスムーズに進められる可能性が高くなります。
3. 事業について説明できる資料を作成しておく
融資を受けるためのフォーマットのみでは事業について説明する欄が少なく、面談にて事業説明する資料としては不足しています。
そのためPowerPointなどの別途資料を作成し、お金を貸しても大丈夫な根拠を示す材料を準備しておくことが重要です。
最後に
今回は、日本政策金融公庫で資金調達をするうえで、押さえておくポイントを紹介させていただきました。これは公庫に限らず、どの銀行融資においても共通する部分でもありますので、まずは自己資金で実績を作っていくことが大切です。
自己資金から実績を作ったうえで、売上を一気に伸ばしていくための戦略として参考にしていただければ幸いです。
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