今回はスポンサープロダクト応用講座の第2回目といういことで、予算調整、入札のテクニック、除外キーワードの設定の方法についてお話させていただきます。前回のAmazonスポンサープロダクト応用講座と合わせて学んでいただければ、あなたの広告運用のレベルは、プロのAmazonセラー、あるいは、広告を専門に扱っている代理店を同じレベルでスポンサープロダクトの広告を運用していくことが可能になります。
Amazonスポンサープロダクト応用講座2回目
スポンサープロダクト広告予算の立て方
いくらくらいの予算でスポンサープロダクトをかければ良いか?という質問をよくいただきます。この予算の目安がわからないために、スポンサープロダクトに対して躊躇している方も多いのではないでしょうか?
このスポンサープロダクトの予算ですが、1つのキャンペーン(商品に対する広告)ごとに予算を組んでいくことをお勧めします。なぜなら、その商品の予想売上、利益から逆算した広告予算こそ、適切な広告予算であり、その予想売上、予想利益なしに、適正な広告予算を立てることはできません。
スポンサープロダクトの広告の予算を立てる手順
- 1ヶ月の売上予測を立てる
- 1ヶ月の利益予想を立てる(利益率が30%以上が望ましい)
- 売上の5%から10%の広告予算案として仮定
- 予算案を差し引いた利益を算出
- 検討して問題なければ1日あたりの予算を算出
上記のプロセスで広告の予算を算出していただければキャンペーンに対する適切な予算がわかります。
例1)商品A:月商100万円と予想される商品の場合
売上予測100万円/月 利益予測30万円/月という商品Aがあったとします。このとき、適切な広告予算は5万円/月から10万円/月、つまり売上の5%から10%です。広告予算差引後の利益を20万円から25万円/月を目指して運用していきます。
つまり、この商品の1日の適切な予算は1ヶ月あたりの予算から30日で割った金額の1666円/日から3,333円/日となります。
例2)商品B:月商30万円と予想される商品の場合
売上予測30万円/月、利益予測10万円/月 という商品Bがあったとします。このとき、適切な広告予算は売上の5%から10%ですので、1.5万円/月から3万円/月となり、広告を差し引いたあとの利益額予想を7万円/月から8.5万円/月と予想することができます。したがって、1日の予算は500円/日から1000円/日となります。
なお、月商の予測の方法については在庫追跡を通じて、推測していくことが一般的です。その方法についてはこちらをご参考にされてください。
入札額の調整
Amazonスポンサープロダクトの広告は入札(オークション方式)していくことにより、掲載順位が決定されます。したがって、同じキーワードで出稿しているライバルの入札単価よりも自分の入札単価が高ければライバルの商品よりも狙ってキーワードで上位表示されます。
そのため、Amazon側から提案されている「推奨入札額」よりも10%から15%くらい高い入札額で表示させることをお勧めします。
Amazonでは、現在スポンサープロダクトは検索結果の1ページ目に表示されることで、多くの購買意欲の高いユーザーへリーチすることができます。
したがって、広告を設定したあとは、実際にどこに表示されているのか?ということを自分でアマゾンの検索窓から検索をして、広告をがどの位置に表示されているのか?確認してください。
広告が表示されていない場合の対処法
広告については定期的に掲載位置を確認していくなかで、数回確認しても、想定している掲載位置に表示されないというケースがあります。その場合のほとんどの原因は、「検索キーワード」に対して完全一致で出していない、あるいは、入札単価が低すぎるという2点が広告の掲載順位を落としているケースになります。
したがって、広告が表示されない場合の対処法としては、入札額をあげることで、広告の掲載順位を上位に表示させることができます。
ただし、あまりに高く上げすぎると広告の費用対効果が悪くなりますので、費用対効果を勘案して入札額を調整してください。
また、いつまでも同じ推奨入札額であるという訳ではありません。特に、季節商品では、そのシーズンに近づけば、推奨入札額も徐々に高くなっていきます。
ですので、定期的に推奨入札額と掲載順位を確認し、入札額を調整していくことが必要になります。
狙ったキーワードの検索結果に対する掲載順位が上がってきたら広告費を徐々に削減していこう
広告の売上が伸びてきたら入札額を下げて広告費を減らしていくことが大切です。広告費を徐々に減らしていくことで、利益率を改善し、より多くの利益を出すことができるようになります。
Acos(売上高広告比率)について
広告を利用していく以上、広告の費用対効果を検討する必要があります。たとえば1万円の広告費用に対して、広告からの売上は10万円あれば、広告費対売上の比率は10%ということになります。
この費用対効果について、Amazonでは、ACoS(売上広告比率)という指標を使います。ACoSというのは文字通り売上高広告比率で す。先ほどの例と同じく、
広告を1万円かけたときに、広告からの売上が10万円の場合は、ACoSは10%となります。
このACoSの基準は20%以下に抑えることを目標に運用してください。なお、この広告の費用対効果は販売単価が高いと広告の費用対効果がよくなるケースが多いです。
たとえば、
商品A販売単価10,000円、商品B販売単価1,000円入札額50円で10クリックされたとします。それぞれ、
広告費:50円×10クリック=500円 の広告費がかかったとすると
商品A AcoS 5%
商品B AcoS 50%
となってしまう訳です。これは商品によって入札額は一概に言えませんが、原則として販売単価が高いと有利になります。
ACoSの改善をするためには、先ほど解説した入札額の調整とこれからお伝えする除外キーワードを設定していく必要があります。
除外キーワードの設定について
除外キーワードとは、検索した際に広告を表示させないことができるキーワードです。
この除外キーワードを設定することで、広告の無駄クリックを防ぎ、アクセス(セッション数)が多いキーワードや成約率の高いキーワードだけで広告を表示させることができます。
たとえば、
除外キーワード:「iphone ケース」と設定した場合、
広告を表示しないパターンは、
フレーズ一致で除外キーワード:「iphone ケース」とした場合
「iphone ケース」や「iphone ケース 本革」は広告が表示されません。
完全一致で除外キーワード:「iphone ケース」とした場合:「iphone ケース」では広告が表示されません。
また、除外キーワードを表示するパターンとしては、
フレーズ一致で除外キーワード:「iphone ケース」とした場合、
「ケース iphone」や「ケース iphone 本革」ではオートの広告または、マニュアルで広告を設定した場合には、除外キーワードで「iphone ケース」と入力しても、広告は表示されます。
完全一致で除外キーワード:「iphone ケース」「ケース iphone 本革」または、完全一致で「iphone ケース 手帳型」と除外キーワードを設定した場合、オートの広告または、マニュアルで広告を設定した場合には、除外キーワードで「iphone ケース」と入力しても、広告は表示されます。
除外キーワードの設定方法
除外キーワードは、キャンペーン単位または、広告グループ単位で設定をすることができます。
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